女王の国のピアノ

ロンドン・ヒースロー空港のピアノです。

ロンドンへは2012 & 2013と、二年連続で遊びに行きました。
2012年は、ロンドン・オリンピックよりむしろ、女王エリザベス2世の即位60周年で、街全体がメチャメチャ盛り上がってましたね。

写真は2013年のものです。ロンドン大好き
(^O^)また行きたい!!

「私を弾いて」(Play me)
と、ピアノに云わせてるところが、なんだか不思議の国のアリスみたいですね。さすが、ルイス・キャロルのふるさと英国♪

「不思議の国のアリス」では、日常に退屈していた主人公アリスが、ほんの好奇心から白いウサギのあとを追い。
「私を飲んで」
と書かれた小瓶の中身を飲み干したばっかりに…摩訶不思議な冒険世界に足を踏み入れてしまいます。

ロンドンで、好奇心から白いピアノに近づいて。
「私を弾いて」
と言われるままに、こわごわ弾き始めた私にはどんな変化が起こったでしょう?

中学時代に習ったシューベルトを思い出しながら弾いていると、空港の職員さんがニコニコしながら近づいてきて
「わぁー君、上手いなあ!」
と声をかけてくれました。

アメリカ留学時代に好きになったスコット・ジョップリンを弾き始めると、韓国人の旅行者らしき男性がやって来て
「その曲の、タイトルを教えて」
とたずねてきました。

その後、東京に向かう飛行機の中で、私はぼんやり
「ピアノが弾けると分かっていたら、楽譜持ってきてもよかったナア…」
と考えました。

さらに
「シューベルトとかじゃなくて、なにかイギリスゆかりの曲を弾ければ良かった…」
と、悔やまれる思いでした。

帰国後、ビートルズのピアノスコア買ってみたりして。

それから半年ぐらいして、音楽好きが気軽に参加できるセッション・サークルの存在を知り、定期的にステージで歌ったり弾いたりするようになりました。

さらに半年後、とうとう練習用の楽器が欲しくなり、ヤマハの77鍵の電子キーボードを手に入れました。3万円位だったけど、当時アルバイトだった私にはそれなりに勇気のいる買い物でした。

子供の頃弾いていた、ヨーロッパ製のアップライトピアノとは全然違う、プラスチックの軽い鍵盤で、決して満足できるものではないけれど。

それでも、手元に練習に使える鍵盤がある、という状態に自分を置くのが10年振り位だったでしょうか。

「これで、弾きたい時にいつでも弾ける。その気になれば、音量小さくして、夜中にだって弾けるんだ!」

そう思うと、とても満たされて、内側から力が湧いてくる感じがした。

ロンドンの白いピアノは、遊び心で私を誘い出し、もうすっかり、弾くのがおっくうで、後ろめたくて、怖くなっていたピアノに、ふたたび向き合い、音楽好きな仲間たちと出会うキッカケを作ってくれたのでした。

水恋鳥ミリー
millieM