映画『坂道のアポロン』

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「映画 × 音楽」の掛け合わせには、やはり惹かれます。

『坂道のアポロン』は、原作の小玉ユキさんのコミック読んでたので楽しみにしてました。個人的な感想をダラダラ書かせて下さい
m(_ _)m

私が観に行ったのは日曜の午後だったので、まわりは学生さん達のグループとか、若い人が目立ちました。上映中は、あちこちからすすり泣く声も聞こえましたね。

舞台は’60年代の佐世保。親を亡くし、都会から引っ越してきた高校生の繊細な男の子が、豪快なクラスメイトとの出会いを通してジャズにのめり込むようになり、成長していく…って内容の青春ドラマです。

私ふだんあまりテレビ観ないので、今回主演の役者さん三人(知念侑季・中川大志・小松菜奈)、ひとりも知りませんでした
(^^;

個人的に、コミックのキャラクターに一番イメージが近かったのが、律子役の小松菜奈ちゃん。
気立ての良い、素直な女の子の雰囲気がピッタリでした。

千太郎役の中川大志君もハマってましたが。

原作のイメージからいちばん遠かったのが、主人公・薫役の知念侑季君です。
ただ薫は、コミックの中で
「髪型次第では、ピアニストのビル・エヴァンスに似る」
ってキャラ設定があって。
知念君は、薫よりむしろ、ビル・エヴァンスに、顔が似てました!

コミック全9巻の原作を、2時間に凝縮してるので、進行のきめ細かさには欠けますが。

全然期待してなかったので驚いたのが、演奏シーンのナチュラルさでした。

一般の役者さんがピアニストの役を演じる場合、ありがちなのが手元を別映ししてたり、上半身だけ映すのはいいんだけど、身体の揺らし方がやけにわざとらしかったり。

仕方ないとは思いながらも、興ざめしてしまう。笑

この作品は、緊張感満載のセッション・シーンでも、役者さんの全身が、手元も含めて映されていて、いわゆる吹き替え的な不自然さが見られませんでした。

知念君のピアノは、ほんの数箇所、ちょっと不自然に思える動きがあっただけで、手のフォームはきれいだし、体重のかけ方も適切で、聴こえてくる音の通り、ピンポイントの鍵盤押さえてるのも分かったし
「この人、もともとピアノ弾けたのかな?この作品のためにピアノの特訓をしたとしたら、相当すごいことだ!!」
と思いました。

今まで観た音楽ドラマ&映画のなかで、いちばん自然な
「役者が見せたピアニスト」
の姿だったです。

もう一つ印象に残ったのは、特にジャズのステージにおいては大事と思われる
「アイコンタクト」
の扱いです。

薫と千太郎は高校の同級生です。
音楽なんてやらなくても、フツーにタメ口でおしゃべりするだけで、充分コミュニケーションが取れるはず。

しかし、あえて言葉を用いないジャズの演奏を通して、より深く、お互いを知ることが出来ている。

ときに誤解や仲違いがあっても、いちどセッションを再開すれば
「やっぱり、コイツでなければダメなんだ」
と、相手に思ってもらえるだけの、プレーヤーとしての資質をお互いが備えている。そこには確固たる信頼関係がある、ってことが、セッション中のふたりの「アイコンタクト」で、観る人にはっきり分かるように描かれています。

私はといえば。
ジャズではありませんが、今まで「本番一回限り」のセッションライブを繰り返してきました。
そんなステージで、メンバーとアイコンタクトを図ろうとしたことは度々ありましたが。

相手は、楽器を弾く自分の手元を見つめるのに必死で、こっちの視線に全く気付いてくれなかったり。

目が合った瞬間、あわててソラされたり(シャイなバンドマン…)

はたまた、本番中に
「ヒエェ〜〜やっちまった(>_<)
ねぇ…どうしよう…?」
とお互い、力なく見つめ合うしかなかったり。。

とかく「アイコンタクト」に関しては、切ない思い出が際立つのでした
(^^;

昭和のレトロな雰囲気も、かえって新鮮でオシャレに見えましたね。真っ赤な公衆電話とか、レコード屋さんにいる、Victor のロゴの、日本テリアのワンちゃんの大きな置き物とか。

映画の空気に影響されて、帰りは友達とふたりで、映画館近くの純喫茶でまったりお茶しました
(^^)

私は中3でピアノをやめて、高校の3年間は音楽やってなかったので、登場人物達をうらやましく思いました。

でも今、大人になって音楽を再開できた事、音楽がなければ知り合えなかった友人が、まわりにたくさんいる事を考えると、幸せだナァー♪と思います
(o^^o)

水恋鳥ミリー