春に聴きたくなるジャズ – ブロッサム・ディアリー

みなさん、暮らしにハリ、ありますか?毎日楽しいですか?

《スウィート・ジョージィ・フェイム》
ブロッサム・ディアリー
(1967)

《Sweet Georgie Fame》
by Blossom Dearie
(1967)

☆☆☆★★★

この曲は、あるミュージシャンを知って、毎日が薔薇色に変わった女性の喜びを歌っています。

☆☆☆★★★

ある曲を聴いて、いい気分になった。元気になった。
この程度の事なら、誰もが経験してるんじゃないかと思います。

でも、そこからさらに

「いったいどんなヒトが歌ってるんだろう…」
「この人のことを、もっと知りたい!!」

と、アーティストにハマっていくことがあります。

こうなると、その人の行動に変化が表れます。
行動が変わると暮らしが変わり…
人生に張り合いが出たり、しますねぇ。

私は、過去に音楽から完全に離れていた期間も長くありました。

音楽を始めてから知り合った仲間には、こんな気持ち分かってもらえないのでは…と思うことあるのですが。

以前、世間で流行っているどの曲にも、何ひとつ共感できず、自分だけが暗いトンネルの中に入ってしまったみたいに感じた時期がありました。

「みんな、なんでそんなに楽しそうなの?こんな音楽の、どこがいいの??」

流行りの曲に合わせて、歌ったり踊ったりしてる無邪気な人たちに、ケンカふっかけてやりたい気持ちになったものです。

いちおう、人生それなりに多くの時間を、音楽につぎ込んできたほうだと思うので、音楽を素直に楽しめない自分がみじめに思えて、誰にも言えなかったです。
音楽的うつ、みたいな状態でした。

ですので、この曲を初めて聴いたとき、「時代は違っても、自分と同じ、流行の音楽に対して違和感を持った人がいた。それもプロのミュージシャンが。そしてそれを乗り越えた経験を、曲にしたのだ」

とわかって、なんだかすがすがしい気分になれたんです♪

いわゆるヒット・チューンに反応できない、時代についていけなくなったように感じていたとき、偶然耳にした、あるアーティストの音楽。

「彼の音楽を知ってから、ロンドンが違って見える。彼が歌えば、街が踊り出す。。」

ここで歌われている
ジョージィ・フェイム
(Georgie Fame)
とは、実在するイギリスのミュージシャンです。

この曲が発表された’60年代後半は、彼の人気絶頂の頃と思われます。

ちょっと調べてみたんですけど、若い頃のジョージィ・フェイムの写真なんか、携帯の待ち受けにしたいぐらいのイケメンです☆

おまけに、歌は上手い・オルガン上手い・ギター上手い…。
いったい、何拍子そろってるんだッ!?

対して、この曲を歌っているブロッサム・ディアリーは、アメリカ人のジャズ・ミュージシャンです。

今と違って、むかしアメリカでは
「ジャズなんて、黒人のやる音楽」
と、白人に見下され、ジャズが受け入れられなかった時代がありました。

ジャズ本場の合衆国で、優秀なミュージシャンが仕事にありつけない、という時期がありました。

彼らは、パリやロンドンなど、ジャズに対する偏見のないヨーロッパの都市で、活動の場を得ていきました。ブロッサム・ディアリーもそのひとりです。

あえて「出稼ぎ」といいたいのですが。
アメリカ人のディアリーは、出稼ぎ先のロンドンでジョージィ・フェイムの音楽に出会って

「キャー、いいヒト見つけちゃったァ♪」
と、ときめいたんじゃないでしょうか?
(私の想像です)

こういうシアワセな出会いって、その人の中で眠っている何かを、目覚めさせてくれるものなんだろうと思います。

ちなみに、私は今でも、世間の
「流行の曲」に対して、幻滅したり、嫌悪を感じる事が、時々あります。

でも、そんな自分を、前みたいに
「みんなと同じに楽しめない、ダメな奴」
とは、思わなくなりました。

今の私には、キライなものを圧倒的に上回るほどの、好きなものが、見つかるからです。

心身ともに揺らぎやすい、季節の変わり目。

そんなときに、自分の味方になってくれるような音楽が、みなさんにも見つかるといいですね!

水恋鳥ミリー