時間 vs. お金。音楽と経済①

苦手・キライだと思っていたものが、人の影響で「好き」に昇格したことありますか?

私はあります。
高校の頃毛嫌いしていた経済が、アメリカに留学して
「経済ってこんなにオモシロいものだったんだ!」
に変わりました。

高校時代の「政治・経済」の授業は死ぬほど退屈でした。教科書ちゃんと読んでもわからない概念が多くて、成績も良くなかった。

サボってるから出来ないんじゃなくて、自分にセンスがないから、教科書読んでも、先生の説明聞いても、理解できないのだ…とあきらめてました。

日本の高校でそんな感じだったから、アメリカの大学にいったらもっと苦労する、って思いますよね。

それに、日本では
「英語の出来る子」
でいられた私ですが。

アメリカにいったら
「英語がつたなく、ヘルプが必要な外国人留学生」という、か弱い立場でした。

アメリカの大学では、毎学期、何のクラスを取るか、慎重に選ばなきゃいけません。

歴史とか文学みたいな、高い読解力を要するヘヴィーな科目ばかりを選んだら、その学期はタイヘンな思いをします。

なので、キツイ科目に偏らないように、数学とか音楽とか体育とか、英語のハンデが小さめの科目を、そのなかに組み入れていくのです。

学期の始めに、自分が受講する科目を選んで登録を行う「レジストレーション」っていう手続きがあるんですけど。

この日は教授陣も、必要に応じて学生にアドバイスするために会場で待機しています。

1 年の後半か、2年生の時でした。ある学期のレジストレーション会場で、私が空席を見つけて座ると、その場にいた担当教授は、背の高い細身の中年男性でした。

一見近寄りがたい、神経質そうな感じの先生は私をチラリ見て
「Are you from Japan?」
と聞いてきました。

私が Yes と答えると

「私のクラスに来なさい。私は前にも日本人の学生を教えたことがあるんだ」

と言うとサッサと私に、自分が教える経済学の基礎クラスに入る手続きを取らせました。
(つづく)